実は切ない?映画『ジョーカー』に見るジョーカーの生い立ちと殺人鬼になった理由!撮影秘話も!
殺人鬼になった理由は?映画『ジョーカー』に見るアーサー・フレックの切ない生い立ち
DCコミックスの中でも随一の人気と知名度を誇る『バットマン』シリーズ。ダークヒーロー・バットマンの永遠のライバルとして立ちふさがるジョーカーは、顔を白色に変色させ、唇をおどろおどろしい朱色に染め上げた冷酷な殺人鬼である。
DCコミックスの正統な実写化作品で描かれるジョーカーはすでに殺人鬼へと変貌した冷酷非情な男だが、最新作となる映画『ジョーカー』では、ジョーカーがまだアーサー・フレックというひとりの男だったころから、彼がどういう理由でジョーカーというスーパーヴィラン(バットマンの敵役)となり、殺人鬼にならざるを得なかったのか、という部分について深く掘り下げられている。その意味では、ジョーカーを登場させたこれまでの『バットマン』シリーズとはいささか趣の異なった作品になっていると言えるだろう。
映画『ジョーカー』は、アーサー・フレックというひとりの男の生い立ちを描くところからはじまる。のちにジョーカーとして多くの人々を恐怖のどん底に突き落とすことになるこの男は善良な母親のもと、貧しい家庭で育ったが、決して人生に絶望することはなかった。
成人したアーサー・フレックはコメディアンとなり、ピエロの扮装で客を笑わせる大道芸人として細々と暮らしていたが、コメディアンとしてはいっこうに芽が出ず、通行人から故馬鹿にされ、時には暴力まで振るわれる日々に次第に嫌気がさし、精神に異常をきたすようになる。
母親の危篤を聞きつけ、ゴッサムシティへと帰郷したアーサー。今度こそ立ち直れるはずだと思っていた矢先、人生そのものを左右するほどの大きな裏切りが彼を襲う。
「自分がただ笑っているだけではダメなんだ。もっと大きな力で……圧倒的な暴力によって人々を笑わせ、屈服させなければ世界を変えることはできないのだ……」
絶望のさらなる底を見せつけられ、心の糸が切れてしまったアーサー。アーサーは大勢の観客を巻き込む爆破事件を起こし、そして、人間の心を失った殺人鬼「ジョーカー」として生まれ変わるのだった。
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本当に切ない!映画『ジョーカー』で描かれるジョーカーの笑顔の理由
『バットマン』シリーズのジョーカーといえば、白塗りのおどろおどろしい顔面とともに、唇が大きく引き裂かれたような不気味な微笑が特徴的である。実は、ジョーカーの代名詞ともなったこの微笑には切ない理由があった。
アーサー・フレックの家は特に裕福ではなく、むしろ貧しい階層と見なされることが多かったが、アーサー自身は気持ちをつねに明るく保つことができた。
なぜなら、母親の言葉が支えになっていたから。
「どんな時でも笑っていなさい。あなたが笑っていれば、幸運は向こうからやってくるわ」
母親は決して笑顔を絶やさない女性だった。生活は豊かではなかったが、母親のユーモアのおかげで家庭はつねに笑顔で包まれ、アーサー自身ものびのびと育てられた。
「僕が笑えば、みんなが笑ってくれるんだ」
アーサーはいつしか、母親を笑わせることを心の拠りどころにするようになっていた。母親自身もアーサーの屈託のないユーモアに心から笑い、コメディアンとしての才能を信じて疑わなかった。
大人になったアーサーは世界中の人々を笑わせるため、大道芸人の職に就くが、「大勢の人々を笑わせたい」という幼い頃からの願望は、周囲の人々の裏切りや皮肉、暴力によってあっけなく打ち砕かれてしまう。
そしていつしか、アーサーの微笑は内面に狂気をはらんだ歪んだ笑みへと変わっていくのだった。
ホアキン・フェニックスが切ない殺人鬼を熱演!映画『ジョーカー』の撮影秘話!
映画『ジョーカー』で主役のアーサー・フレック(ジョーカー)を演じているホアキン・フェニックス。実績のあるベテラン俳優で、過去には『ゴールデン・リバー』、『教授のおかしな妄想殺人』などの話題作に出演している。
これまでのシリーズではバットマンの宿敵として描かれることの多かったジョーカーだが、本作ではアーサー・フレックの時代から描き、殺人鬼になるまでの生い立ちと経緯、理由について緻密な内面描写を積み重ね、丁寧に掘り下げていく。
ホアキン・フェニックス自身も、アーサー・フレックという人物をただの冷酷な殺人鬼にしないよう、運命の歯車に翻弄され、ぎりぎりまで思い悩み、もがき苦しんだ末に追い詰められた血の通った人間として描くため、過去作品に影響されないように神経を遣ったようだ。
実は切ない殺人鬼!映画『ジョーカー』でジョーカーの生い立ちに感動!
ホアキン・フェニックス主演。これまでの『バットマン』シリーズとは異なり、ジョーカー自身の切ない生い立ちが丁寧に掘り下げられている映画『ジョーカー』。独特のカメラワークにも注目していただきたい。
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