菅田将暉が発達障害?土屋太鳳共演の映画『となりの怪物くん』のあらすじと考察!原作漫画との違いも!
原作漫画も大ヒット!菅田将暉主演映画『となりの怪物くん』のあらすじ解説!
水谷雫(土屋太鳳)は幼い頃から両親の言うことを聞く優等生で、勉強が大好き。高校になるまで一貫して学級委員タイプで成績優秀という絵に描いたようなガリ勉人生を歩んでいた。
「恋愛より友だちより、何より勉強が大事」
単調ながらも平穏な雫の毎日に、ある日、とてつもない変化がおとずれる。
変化をもたらした張本人は、吉田春(菅田将暉)。高校1年の前半で暴力事件を起こして以来まともに学校にきていない、学校一の問題児である。
溜まっている書類を春に届ける、という課題を担任から託される雫。気性が激しく、まともな会話さえままならない「ハル」という人間に呆れ、金輪際関わらないとまで誓う雫だったが、ハルのほうはなぜか雫を気に入り、「雫のためなら学校に行くぞ!」と言い出す始末。
こうして、ハルは本当に次の日から学校に現れ、雫にまとわりつくようになる。
平穏無事な日々を乱され、はじめのうちは鬱陶しがるばかりの雫だったが、次第に粗雑さの裏に隠されたハルの繊細さや優しさ、複雑な家庭環境が見えてきて、「ハル」というクラスメイトを愛おしく感じるようになる。
「勉強よりも大切なものがあったんだ」
ハルへの恋心に気づき、ハルを何よりも大切な存在であると感じはじめた雫だったが、ある日突然、ハルは雫の前から姿を消してしまう。
「雫、ごめんな」
突然の別れ……それは、「父親の後継者」という自らの運命から逃れるため、そして、雫をこれ以上破天荒な自分に巻き込まないための、ハルなりのけじめなのだった……。
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発達障害?原作漫画にも描かれたハル(菅田将暉)の破天荒ポイント!
映画『となりの怪物くん』の主役であり、雫が恋心を寄せるハルは、高校生とは思えないほど破天荒で理解不能なキャラクターである。発達障害の傾向も読み取れるハルの破天荒ポイントについて見ていこう。
トラブルは暴力で解決!
ハルは完全に、感情先行型の人間である。自分から周囲に危害をくわえることはないが、つねに「売られたケンカは暴力で買う!」というスタンスのため、周囲からは誤解を受けやすい。
実際、高校1年の時に校内で暴力事件を起こし、それがきっかけで不登校状態になっている。ただ、暴力事件の発端は友達が受けたいじめであり、ハルはその友達を守るために暴力をふるったに過ぎないのだが、真相は伝えられていない。
遅刻・早退は当たり前!
本能のままに生きるハルには、時間という概念は存在しない。たとえ誰かと約束していたとしても気分が乗らなければ簡単にすっぽかすし、反省することもない。
そんなハルだから、当然学校にもまともに来ることはなく、遅刻・早退を繰り返しては雫を呆れさせている。
愛情表現のクセがすごい!
周囲の人間を「いいヤツ、悪いヤツ」の二分法によってとらえているハル。自分を理解しようとしない人間にはとことんまで牙をむくが、「いいヤツ」だと判断した人間に対しては極端なまでに心を開き、無邪気なまでに甘えまくる。
雫を「いいヤツ」と見なし、学校でも普段の生活でも母親がわりのようにまとわりつくハル。対人関係におけるコミュニケーション障害もまた発達障害に見られる特性であり、ハルもまたそのひとりではないかといえなくもない。
徹底考察!映画『となりの怪物くん』のハル(菅田将暉)は発達障害なのか
破天荒、という一言では括りきれないほど常識はずれの行動ばかりを繰り返すハル。感情的、マイペース、対人コミュニケーションが苦手……ハルの表面的な特性を見るかぎりでは発達障害にあてはまるような気もするが、映画版でも原作漫画でも、『となりの怪物くん』ではハルと発達障害を結びつける決定的な描写はない。
ただ、映画版の後半ではハルについて「特別な能力をもった少年だった」と表現するセリフがあり、知能検査らしきものを受けるシーンもはさまれることから、ハルはやはり障害とまでは言わなくても、何らかの特異性をもったキャラクターとして描かれているのかもしれない。
ちょっと考察!映画『となりの怪物くん』の主役はハル(菅田将暉)なのか
映画『となりの怪物くん』は破天荒なハル(菅田将暉)に振りまわされる雫、という構図によってストーリーが進められていく。
映画ではどうしても菅田将暉の振り切った怪演が目立つため、ハルが主役のように思われがちだが、実は、『となりの怪物くん』の本当の主役は水谷雫である。
雫もまた、ハルとは違ったベクトルによって周囲とのかかわりを避け、勉強だけを心の拠りどころとして生きてきた。
対人関係を極端に遠ざけ、自分の好きなこと(=勉強)に過度に執着する雫は、見方を変えればアスペルガー症候群の特性をもっていると考えられなくもない。
もちろん、作中では雫をはっきりとアスペルガー症候群だと断定する描写はない。ただ、『となりの怪物くん』を「対人コミュニケーション能力の低い女子高生がクラスメイトの力によって友情の大切さに気づいていく物語」としてとらえ直した場合、また違ったメッセージが見えてくるのではないだろうか。
こちらも考察!映画『となりの怪物くん』と原作漫画との違いは?
次は、映画『となりの怪物くん』と原作漫画との違いについて考察していきたい。
『となりの怪物くん』はもともと、ろびこ原作の漫画で、「月刊デザート」に連載されていた。コミックの単行本は全13巻(12巻+スピンオフ)刊行されており、原作のほうも好調な売上を記録した。
原作漫画では映画版以上に雫とハルの関係が丁寧に描かれているうえ、雫の孤独な内面がより深く掘り下げられている。
原作漫画も面白い!映画『となりの怪物くん』のハル(菅田将暉)は発達障害だった!
映画版では原作漫画以上に破天荒に描かれているハル。彼の行動特性を発達障害の特徴として解釈すれば理解もしやすいだろう。ハルの突飛さとともに、雫の内面の変化にも注目しつつ、映画『となりの怪物くん』をぜひ楽しんでいただきたい。
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