実話ベース!映画『パッドマン~5億人の女性を救った男~』のモデルと内容!インドの背景まで!

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ホントに実話?インド映画『パッドマン~5億人の女性を救った男~』の内容と背景

ラクシュミは、工場勤めで細々と稼ぐ暮らしではあるが、ガヤトリという若く美しい妻に愛され、母親や祖母、妹たちに囲まれて平穏無事な毎日を過ごしていた。

そんなラクシュミにも、ひとつ、疑問に思っていることがあった。それは、妻のガヤトリが毎月の決まった時期に同じ日数だけ違う部屋にこもり、一切姿を見せなくなること。

インドでは女性の月経は一種の「穢れ(けがれ)」と見なされ、月経の期間が終わるまでは外出も仕事も、男性と言葉を交わすことも許されない。そして、月経中の女性に触れることはタブーとされ、穢れをまき散らす行為とされているのだった。

月経の手当てに不潔な布を使いまわしていることを知ったラクシュミは、愛するガヤトリのため、より安価で快適なナプキンを自分で作ろうと思いつく。当時のインドにも生理用ナプキンはあったが、食糧品や生活必需品以上に高価なものだったし、第一、先祖代々から「月経の手当ては布で充分」という考えが伝わっていたため、ナプキンを使うこともまたひとつのタブーとされていた。

「いつまでも布を使っていたのでは、感染症が広がってしまう」

ラクシュミが危惧したのは妻の不妊と、病気による死であった。実際、当時のインドでは、生理中の経血による感染症が原因で子供が産めなくなったり、細菌やウイルスによって感染症にかかり死亡したりする女性が後を絶たなかった。

インドの伝統とタブーを破り、ガヤトリや家族から縁を切られながらも、ラクシュミは愛する妻を救うため、自分自身の手で特製の生理用ナプキンを作ることに全力を注いでいく。

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実話だから面白い!インド映画『パッドマン~5億人の女性を救った男~』のモデルは?

映画『パッドマン~5億人の女性を救った男~』は実話をもとにしたストーリーであり、主人公のラクシュミにはモデルが存在する。

ラクシュミのモデルであるムルガナンダム氏はもともと小さな工場に勤めるごく平凡な市民であったが、妻の月経中の苦労をそばで見ているうちに何とか妻の役に立ちたいと思い、自作の生理用ナプキンを開発することを思いつく。

ここであらためて強調したいのは、ムルガナンダム氏の勇気である。

当時のインドでは伝統的に、月経は女性だけが背負うべき運命であり、男性が月経について口にするのはタブーとされていた。

実際、劇中のラクシュミがナプキン作りに乗り出すと、ガヤトリは「恥ずかしいからやめて」と懇願し、その噂がやがて外にまで広まると、家族や親戚はもちろん、村じゅうの人々から「穢れ者」として蔑まれ、次第に孤立していく。モデルとなったムルガナンダム氏にも、映画で描かれたような嫌がらせがむけられたという。

そこまでの想いを味わってもなおムルガナンダム氏が志を貫き、特製の生理用ナプキンを開発することができたのは、何よりもまず、妻を深く愛していたからだ。

そして、ムルガナンダム氏はどこまでも無欲だった。特製の生理用ナプキンが世界中に知れわたり、有名になった後も、彼は決して金儲けを優先させることはしなかった。彼の願いはあくまでもインドの女性たちがナプキンによって安全で快適な日々を手に入れることであり、最愛の妻が何の悩みもなく毎日を暮らせるようになることだったのだ。

映画『パッドマン~5億人の女性を救った男~』はムルガナンダム氏の実話をベースにして描かれているが、フィクションの要素も多少は混ざっているという。

映画の後半ではラクシュミにビジネスのアイディアを授ける存在としてバリーが登場し、彼女とのラブロマンスも描かれるが、この部分に関してはまったくの脚色であるという。

「私の心にいるのは最愛の妻だけだよ。OK?」

持ち前のユーモアをまじえてこたえるムルガナンダム氏の笑顔からは、無欲で誠実な人柄がうかがえる。

特製の生理用ナプキンが世界中に知れわたり、地位と名声を手に入れた現在でも、ムルガナンダム氏の暮らしぶりはほとんど変わっていない。特許さえ取得すれば巨万の富を手に入れ、ニューヨークの大都会に高層ビルを構えることも夢ではないというのに、ムルガナンダム氏はその道を選ばなかった。

それもまた、ムルガナンダム氏なりの「身の丈に合った生き方」ということなのかもしれない。

『パッドマン~5億人の女性を救った男~』だけじゃない!実話ベースの感動映画

実在の人物をモデルにした映画は、たとえフィクションが入っていたとしても観る側の心を強く揺さぶるものである。『パッドマン~5億人の女性を救った男~』以外に、実話をベースにした映画を御紹介したい。

『博士と彼女のセオリー』

『リリーのすべて』で知られるエディ・レッドメインがALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う物理学者、スティーブン・ホーキング博士を演じる。ALSを発症する前から病気が進行し、徐々に自由を失っていくホーキング氏の内面の機微を絶妙に表現している。

『世界一キライなあなたに』

交通事故により脊髄を損傷し、全身の自由を失った男性が運命の女性と出逢いながらも尊厳死協会に登録し、理想通りの死をむかえるまでの過程を描く。全身まひの男性をサム・クラフリン、彼を介護者として支える女性をエミリア・クラークが演じる。

『こんな夜更けにバナナかよ』

北海道で暮らし、筋力が次第に低下する難病に侵されながらも地域での自立生活を貫いた鹿野靖明氏と彼を支えるボランティアスタッフとの交流を描く。主演は大泉洋、共演に高畑充希、三浦春馬、萩原聖人ら。

実話に感動!インド映画『パッドマン~5億人の女性を救った男~』はモデルも魅力的だった!

インドの片田舎から特製の生理用ナプキンを全世界に広めたムルガナンダム氏をモデルに描いた映画『パッドマン~5億人の女性を救った男~』。インド映画らしく歌ありダンスあり、ユーモアありの展開でエンターテイメントとしても充分に楽しめる内容になっているので、ぜひチェックしていただきたい。

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