松坂桃李が脱いだ!映画『娼年』のあらすじと見どころ!感想も!

松坂桃李, 邦画

2015年4月6日劇場公開。『エイプリルフールズ』、『不能犯』の松坂桃李を主演に据え、石田衣良原作『娼年』を映画化。舞台版の映画化作品ということもあり、話題性も抜群でした。監督・脚本、三浦大輔。官能的な世界を描き出しつつ、時代や性別を問わず共通して抱える「性と生」というテーマを投げかけています。

松坂桃李が脱ぎまくり!映画『娼年』のあらすじまとめ!

ごく平凡な日常を送る森中領は、大学にもまともに行かず、バーテンのバイトで得た稼ぎでただただ無気力に暮らしていた。

退屈な日常にもいい加減飽き飽きしていたある日、客としてバーに訪れたミステリアスな美女、御堂静香からドライブへと誘われる。

領は静香の自宅に招かれ、「情熱の試験」を受けるように促される。静香によばれて表れたのは、彼女よりも若く、耳の聴こえない女・咲良。

咲良と体を重ね合い、彼女を女として歓ばせる。それが静香が領に課した「情熱の試験」だった。試験に合格し、彼女が非合法に運営する会員制ボーイズクラブ『クラブパッション』のスタッフとして働きはじめる領。

情夫として女性に体を捧げるうち、量は女性たちがもつ本能的な欲望の凄まじさにふれる。底知れぬ欲望に圧倒されながらも、その欲望を全身で受けとめようとする領には、子どもの頃に死に別れた母親への憧憬があった……。

映画『娼年』のネタバレと評価!

『娼年』は石田衣良氏の原作小説を忠実に映画化しており、複数の独立したエピソードが絡み合うオムニバスのような構成になっています。

物語の終盤、「クラブパッション」は警察によって摘発され、オーナーの静香は取り調べを受ける身に。

ようやく見つけた「生きる意味」を見失い、途方に暮れる領に、咲良から静香が宛てた1通の手紙が手渡されます。

その手紙には、咲良が静香の実の娘であること、静香自身もかつて娼婦として働いており、現在はエイズウイルスに侵されていること、量の母親も娼婦であったことが書かれていました。

静香への秘めたる愛に気づいた領。「クラブパッション」は咲良と少数のスタッフによって秘密裏に復活し、量はまた、プロの情夫として女性たちの欲望を満たしつづけるのでした。

映画『娼年』の見どころは?

松坂桃李にとっても大きなターニングポイントとなった映画『娼年』には、皆さんにぜひともお伝えしたい見どころがたくさんあります!

松坂桃李よ、どこへ行く

松坂桃李、ついに脱ぐ!」

映画の公開前からそんなキャッチコピーが紙面を賑わせるほど、『娼年』はまさに、松坂桃李クンのためにつくられたような映画でした。

看板に偽りなし。前宣伝の通り、この映画で松坂クンはとにかく、脱いで脱いで脱ぎまくります!

まあ、情夫という役どころなのですからそれも当たり前なのですが、思い返せば戦隊ヒーローから華々しくデビューした松坂クンがまさかここまですべてをさらけ出すとは、一体誰が想像できたでしょうか。

松坂クンといえば、『不能犯』でも不気味すぎるサイコパスを演じ、戦隊ヒーローのイメージを完全に捨て去りました。

俳優・松坂桃李が脱ぎ捨てたかったのは洋服ではなく、デビュー当時からまとわりついた「好青年キャラ」というイメージだったのかもしれません。

性がおりなす生々しいドラマ!

恋愛小説の名手と言われる石田衣良原作というだけあって、『娼年』は冒頭から終盤まで官能的な世界観によって彩られています。

専業主婦、キャリアウーマン、知的なOL、老女……異なるバックボーンをもつ女性たちが、領の前ではひとりの「女」としてすべてをさらけ出す。官能的なベッドシーンはもちろんのこと、行為にいたるまでのプロセスにはそれぞれのストーリーがあり、その奥深さに男性も女性も圧倒されるはずです。

女優たちの美しい裸身!

R18+作品ということで、『娼年』では女性たちのオールヌードがこれでもかとさしはさまれます。この映画のメインはやはり、美しく知的な女性たちと領との濃厚すぎるベッドシーンであり、男性の立場でも「えっ、ここまで見せちゃうの?」と息を呑むほどの迫力があります。

特に、咲良とのベッドシーンは激しくもありある種の哀しさも含んでいて、たんなる濡れ場以上のメッセージをもっています。

息苦しいまでに繰り返されるベッドシーンが猥雑にならないのは「俳優・松坂桃李」のもつ透明感のなせる業であり、彼の良い意味での清潔感によって映画全体の哀しみや毒々しさが中和されています。

映画『娼年』の原作情報

映画『娼年』の原作となる石田衣良著「娼年」は、2004年に文庫版が出版されています。映画以上に濃密なベッドシーンと人間ドラマがたっぷりと描かれていますので、「映画だけじゃ物足りない!」、「原作を読んでから映画を観たい!」という方はぜひチェックしてください。

映画『娼年』の全体の感想

松坂桃李クンの肉体美と人間ドラマが存分に味わえる映画『娼年』。ベッドシーンは過激ですが、現代にも通じる普遍的なテーマが詰め込まれていますので、女性にもきっと共感できると思います!