ホントに実話?映画「アルキメデスの大戦」で菅田将暉が見せた役者魂
ホントに実話?アルキメデスの大戦の概要
7月26日劇場公開。戦艦大和の設計に携わった若き天才数学者と日本軍部との攻防戦をリアルな描写によって描いた映画「アルキメデスの大戦」。主演を務める菅田将暉にスポットをあてつつ、彼がこの映画で見せた役者としてのプロ根性を掘り下げていく。
菅田将暉演じる櫂直とは?
結論からいうと、映画「アルキメデスの大戦」、そして原作となる三田紀房のコミック「アルキメデスの大戦」は実話ではない。つまりは、完全なるフィクションというわけ。
したがって、菅田将暉演じる櫂直(かいただし)も架空の人物ということになる。
言い換えれば、まったくのフィクションを本物の史実と混同させるほど、原作のほうに力があったということだ。もちろん、背景となっている戦艦大和も、第2次世界大戦も実在しているが、その歴史に櫂直なる若き天才数学者は存在しないし、山本五十六が戦艦大和の設計に疑義をさしはさんだ、という事実も一切存在しない。
映画「アルキメデスの大戦」で菅田将暉が見せたプロ根性
映画「アルキメデスの大戦」において若き天才数学者・櫂直を演じた菅田将暉。「仮面ライダー」シリーズでデビューして以来、「民王」、「帝一の圀」など数々の話題作で主演を務めてきた。
若手では同年代の追随を許さないとまで期待されている菅田将暉が今作で挑むのは数学者。それも、数式という武器によって軍部を対等に渡り合う天才である。
数学者という役柄上、劇中では黒板やノートに数式を書きつけるシーンが登場する。何かにとりつかれたように一心不乱に複雑な数式を羅列していく櫂直の表情が今作の見どころとなっているのだが、菅田は何と、このシーンを吹替なしで演じたのだとか。
ドラマや映画では通常、専門的な技能や知識を必要とするシーンではその道の専門家が俳優本人に代わって与えられた課題をこなし、撮影を進めることになっている。それはそれで悪くはないのだが、仕事において完璧さを求める菅田としてはやはり、一分一秒たりとも吹き替えを使いたくはなかったのだろう。
そのあたりが菅田を「若手でトップクラスの俳優」にまで押し上げた所以なのではないだろうか。
原作者情報もチェック!
映画「アルキメデスの大戦」の原作は、三田紀房氏の同名コミックである。コミックでありながら緻密な描写と斬新な歴史解釈によって戦争マンガの新境地を開いた。
三田紀房氏は他にも、阿部寛主演でドラマ化された「ドラゴン桜」や「砂の王冠」などの作品を発表している。
原作にはあの超有名人が?
三田紀房氏のコミックを映画化した「アルキメデスの大戦」だが、原作コミックのほうにはちょっとした裏話がついている。
何と、原作のほうの「アルキメデスの大戦」には、笑福亭鶴瓶がほぼ実名で登場しているというのだ。それもずばり、「つるべ製作所」の所長という役どころ。
もちろん、その縁で鶴瓶氏も映画版のほうに出演。原作と同じく工場の責任者という役どころだが、撮影の大半が窓のない工場だったため室温が50度を超し、命の危険さえ感じたそうだ。
豪華すぎる脇役陣!
映画『アルキメデスの大戦』はキャスト陣も豪華。主演の菅田将暉や柄本佑、浜辺美波などの若手はもちろんのこと、國村隼、橋爪功、舘ひろしといったベテラン陣も気合充分で、主演の菅田をがっしりと支えている。
特に、山本五十六を演じる舘ひろしはさすがの貫禄。軍服姿も凛々しく、セリフのひとつひとつに重みがある。脇役といえば、老獪で嫌味たっぷりの橋爪功も見逃せない。
大和建造阻止へ! 「アルキメデスの大戦」で山本五十六役―舘ひろしさん
実話よりもリアル!菅田将暉の役者魂を見逃すな!
菅田将暉の新境地が存分に堪能できる映画『アルキメデスの大戦』。菅田将暉の役者魂はもちろん、ベテラン陣の重厚な演技も見逃せない仕上がりになっている。
作品タイトル | 「アルキメデスの大戦」 | |
制作年 | 2019年 | |
劇場公開 | 2019年7月26日 | |
制作国 | 日本 | |
監督 | 山崎貴『ALWAYS 三丁目の夕日』 | |
脚本 | 山崎貴 | |
原作 | 三田紀房『アルキメデスの大戦』 | |
キャスト | 菅田将暉 | 櫂直 |
浜辺美波 | 尾崎鏡子 | |
柄本佑 | 田中正二郎 | |
小日向文世 | 宇野積造 | |
橋爪功 | 嶋田繫太郎 | |
笑福亭鶴瓶 | 大里清 | |
舘ひろし | 山本五十六 |
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