テレビ朝日「しくじり先生」が犯した最大のしくじりとは?
テレビ番組の改編期では度々、「攻めた」編成が話題になるものだが、2019年4月期のテレビ朝日系列の改編で目玉となったのはやはり、「しくじり先生」の復活だろう。
同番組は2014年10月に深夜帯でスタートし、ほどなく月曜のゴールデンタイムに格上げ2017年4月より日曜日のプライムタイム(22時台)へ移動、レギュラー放送は2018年3月をもって終了となるが、2019年春期の編成により月曜の深夜枠として復活を果たした。
番組開始当初はオリエンタルラジオ、品川庄司など、芸能人生において文字通り大きな「しくじり」を犯した有名人を講師にむかえ、自身のしくじりを授業形式で語らせるという、斬新かつエッジの効いたコンセプトが話題となり、深夜枠ながらも安定した高視聴率を記録していた。
そして今回、待望のレギュラー放送復活となったわけだが、その滑り出しはどんなにひいき目に見ても順調とは言えない。
理由は至ってシンプル。ゲストがしょぼすぎるのだ。復活初回こそクロちゃんという話題性のあるモンスターを引っ張り出したものの、それ以降のラインナップとなると、黒石高大、今井華と、お世辞にも全国区の知名度があるとは言い難いタレントばかり。肝心の授業(エピソード)にしても、いかにも作家の添削が入ったといわんばかりの薄味のものばかり。初回のクロちゃんでさえも、過去の悪行をダイジェスト形式で並べたあとに簡単な教訓を付け加えただけで、せっかくのクロちゃんの持ち味を絶妙に薄めてしまう結果になっていた。
深夜帯なので予算的にも限界があるのかもしれないが、せめて初回とその次ぐらいは日本全国に知れわたるレベルのしくじりを犯した超ビッグネームをそろえるべきではなかったか。
それこそ、ベッキーや純烈あたりを引っ張り出すことができれば「しくじり先生」らしいコンセプトを維持でき、面目も保たれたはずである。
今からでも遅くはない。ベッキーの出演も夢ではないだろうし、新鮮味勝負で原田龍二を狙うのもいいだろう。鮮度は劣るが、田代まさしや乱一世といったメンバーもネームバリューは申し分なく、エピソードにも事欠かないだろう。
「しくじり先生」が自分自身のしくじりに気づいているかどうか、それがいちばんの問題なのだが……。
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