ネタバレあり!映画『セッション』のあらすじと見どころ!感想も!

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ライター;Ren

伝説的なドラマーを目指し名門学校に入学したニーマンが、鬼教師のフレッチャーの狂気のレッスンを受け、挫折と成長を繰り返していく。

映画『セッション』のあらすじまとめ!

2014年・第30回サンダンス映画祭のグランプリ&観客賞受賞を皮切りに世界各国の映画祭で注目を集め、第87回アカデミー賞では助演男優賞ほか計3部門を受賞したオリジナル作品。世界的ジャズドラマーを目指して名門音楽学校に入学したニーマンは、伝説の教師と言われるフレッチャーの指導を受けることに。しかし、常に完璧を求めるフレッチャーは容赦ない罵声を浴びせ、レッスンは次第に狂気に満ちていく。「スパイダーマン」シリーズなどで知られるベテラン俳優のJ・K・シモンズがフレッチャーを怪演し、アカデミー賞ほか数々の映画賞で助演男優賞を受賞。監督は、これまでに「グランドピアノ 狙われた黒鍵」「ラスト・エクソシズム2 悪魔の寵愛」などの脚本を担当し、弱冠28歳で長編監督2作目となる本作を手がけたデイミアン・チャゼル。
引用元:映画.com

映画『セッション』のネタバレと評価!

19歳の「アンドリュー・ニーマン」は、偉大なジャズドラマーになることに憧れ、アメリカで最高峰の音楽学校、シェイファー音楽院に入学します。

ある日アンドリューが教室で1人ドラムを叩いていると、学院の中でも最高の指導者であり、最強のチームを率いる「テレンス・フレッチャー」に出会います。フレッチャーは、アンドリューが学ぶ初等クラス訪れ、自身が担当する最上位クラスであるスタジオ・バンドチームにアンドリューを引き抜きます。

練習初日、フレッチャーは開始とともに、自分の思い通りにできないバンドメンバーに罵詈雑言を浴びせはじめ、1人を退場させます。フレッチャーは一流のミュージシャンを育て上げる事に異常なまでにつかれているとんでもない鬼教官なのでした。要求するレベルの演奏ができない生徒に対して、人格を否定したり、家族を否定したり、椅子を投げたりとにかくぶっ飛んでいる。その矛先はさっそくアンドリューにも向けられ、ほんのわずかにテンポがずれているという理由で椅子が飛んできます。さらに頬を引っ叩かれ、屈辱的な言葉を浴びせられると、アンドリューは泣きながらうつむいてしまうのでした。

しかしアンドリューはこの悔しさをバネに、血のにじむような猛特訓を開始します。手の豆はとっくに潰れ、流血で真っ赤になってもテーピングと氷水で無理やり練習を続けます。

まもなくコンテストの時期になり、アンドリューは主奏ドラマーであるタナーの楽譜めくり係としてタナーから楽譜を預かりますが、それをなくしてしまいます。譜面を暗記しておらず、これでは演奏できないと言い出す中、アンドリューは「たたかせてくれ」と直訴します。一回でもミスったら退学というプレッシャーをかけられた中でもアンドリューは上々の演奏を見せ、バンドがコンテストに優勝することができます。そしてフレッチャーは翌日から主奏ドラマーにアンドリューを指名したのでした。

これを誇りに思うアンドリューですが、音楽を軽蔑する親戚達からは理解してもらえません。そんな中さらにフレッチャーがアンドリューの初等クラス時代のライバル、「コノリー」を呼び寄せ、コノリーを今後の主奏ドラマーの第1候補に指名します。それらもありアンドリューは「ドラム以外の事を考える時間は無い」として、恋人「ニコル」とも一方的に別れ、病的なまでの執着でドラムの練習に没頭するようになっていくのでした。

重要なコンペティションを控えたある日、フレッチャーは過去に教え子だったショーン・ケイシーが自動車事故で亡くなったことをバンドのメンバーに語ります。ショーンを悼んで涙を流すフレッチャーですが、一度リハーサルが始まればその指導は苛烈さを更に増し、ドラマーの3人に対し極端に早いテンポでの演奏を要求し、そのしごきは数時間にも渡ります。そして夜中まで続いた死末、その指導に最後まで喰らい付いたアンドリューが主奏者に指名されるのでした。

ところが迎えたコンペティション当日、アンドリューはバスで会場に向かいますが、途中で故障して止まってしまいます。慌ててレンタカーショップに飛び込むが、会場に到着後、ドラムスティックをレンタカーショップに忘れたことに気づく。罵倒とともにコノリーとの交代を指示するフレッチャーに対し、アンドリューは10分でスティックを取って戻る事を条件に演奏の権利を主張。しかし大急ぎでスティックを回収して再び会場に向かう最中、トラックと交通事故を起こしてしまうのでした。

映画『セッション』の見どころは?

映画『セッション』の見どころは?

怒涛のラスト

ラストに主人公アンドリューの怒涛のドラム演奏、そしてそれを支えるフレッチャーのシーンがありますが、そこにすべてが詰め込まれています。鬼教官のフレッチャーはもちろんですが、事故で血まみれの中演奏しようとするアンドリューも十分狂気です。そんな二人の最後は?どこまでたどりついたのか?そんなことがわかるラストになっています。

体力が削られるほどの圧力

この映画を見ていると、なんというか息が詰まります。それほど登場人物たちの熱気や、迫力、狂気さが伝わってきます。登場する人物や、使われる場所などは非常に少なく、シンプルそのものなのに、最初から最後まで目が離せません。見ていて自分がつらくなるほどのめりこまれます。そしてそうさせるキャストたちの演技に脱帽です。

物事を極めていく大変さ

音楽は特にかもしれませんが、何か物事を突き詰めていくのにはこんなにも代償を払わなければいけないのか、と考えさせられます。生ぬるい今までの考え方を一掃してくれ映画です。

映画『セッション』の全体の感想

なにか部活や仕事、チャレンジしていることできついと感じている人がいるなら、この映画をみることをおすすめします。リアリティがあり、見ていて苦しくなることもありますが、とにかく考えさせられることが多い映画です。シンプルな作りで見やすい中にも、こだわりや緻密さが感じられます。

作品タイトル セッション
制作年 2014年
劇場公開 2015年4月17日
制作国 アメリカ
監督 デイミアン・チャゼル
製作 ジェイソン・ブラム
脚本 デイミアン・チャゼル
キャスト マイルズ・テラー アンドリュー・ニーマン
J・K・シモンズ フレッチャー
メリッサ・ブノワ ニコル
ポール・ライザー ジム・ニーマン
オースティン・ストウェル ライアン
ネイト・ラング カール