ネタバレあり!コミック『コドモのコドモ』のあらすじと見どころ!感想も!

さそうあきら氏のコミック。小学5年生という幼さで妊娠してしまった女の子の葛藤と成長、周囲とのかかわりを描いたヒューマンドラマです。全3巻ということで読みやすく、親子で読んでも考えさせられる内容になっています。

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コミック『コドモのコドモ』のあらすじまとめ!

主人公の春菜は、学校の友達とファッションの話で盛り上がるのが大好きな、ごくごく平凡な小学生。高学年になって少しずつ変化していく自分の体に戸惑っている。

春菜はある日、幼なじみのヒロユキと公園で遊んでいる最中、ふとしたきっかけからお互いに「くっつけっこ」をして遊んでしまう。まだ性教育を受けていないふたりは、「くっつけっこ」が男女の性行為であることに気づいていなかった……。

しばらくは何事もなく過ごしていた春菜だったが、次第に腹部がふくらんでいき、つわりがはじまるようになるとさすがに異変に気づきはじめる。

学校の性教育がきっかけで自分が妊娠していることに気づいた春菜だったが、「怒られたくない」という一心から両親や担任に相談することができず、時間だけが刻々と過ぎていくばかり。

そして、ついに臨月をむかえた春菜は生まれてくる子どもを守るため、春菜が下した大きな決断とは……。

コミック『コドモのコドモ』のネタバレと評価!

臨月をむかえてもなお妊娠の事実を周囲に打ち明けられない春菜はついに、「同級生だけで子どもを育てる」ことを決意します。大人たちには見つからない場所に自分たちだけの秘密基地をつくり、そこで赤ちゃんを産み、育てることを決断した春菜。はじめのうちは慣れない育児におっかなびっくりだった同級生たちも少しずつコツをつかみ、そして、春菜自身も「母になる」ことの重みと喜びを理解していきます。

春菜の異変に気づいた大人たちが秘密基地に踏み込んだ時にはもう、新しい命が生まれたあとでした。

時は過ぎて、12年後。春菜は企業に勤めるキャリアウーマンとなり、また、家庭ではシングルマザーとして反抗期をむかえた息子と充実した暮らしを送っていました。

同級生たちもそれぞれの人生を歩んでおり、秘密基地は息子たちの遊び場として大切に受け継がれています。父親となるヒロユキも春菜のもとをたずね、そして、3人での新しい暮らしがはじまるのでした……。

コミック『コドモのコドモ』の見どころは?

「小学生の妊娠」という重いテーマをポップに取り上げたコミック『コドモのコドモ』のポイントについて詳しく見ていきましょう!

若手教師の苦悩

春菜の担任となる八木は、教育方針に悩む若手教師として描かれています。特に、性教育のスタイルについて学校側と激しく対立する姿はリアルで、ひとりの教師として痛々しくもあります。

さらに、ストーリーの中盤では恋人からストーキングされてしまう八木。先進的な教育者として生きたいと願いながらも、ひとりの女性として壁にぶつかっていく八木。彼女を経験不足の教師としてじわじわと追い詰めていくPTAや先輩教師たちの悪役ぶりも必見です!

姉の友達の妊娠

ひょんなことから姉とその友達の会話を聞いてしまう春菜。会話の内容から、姉の友達の体に「大変なこと」が起こっていることを察する春菜。

高校生の姉とその友達は春菜にとっていちばん身近な大人であり、そんな姉の友達が妊娠したというハプニングから、自分自身の体に起きている異変についても深く考えはじめる春菜の心の動きがリアルに描写されており、最終巻まで読みごたえがあります。

現実にあてはめると……

小学生の妊娠を等身大の視点からリアルに描いたと評判のコミック『コドモのコドモ』ですが、現実にあてはめて考えてみるとやはり、「リアリティがない!」と言わざるを得ません。

幼なじみとつい、「くっつけっこ」をしてしまったのはまあいいとして、普通、親だったら真っ先に気づくでしょう。まあ、すぐには気づかなかったとしても、毎日家にいる娘のお腹が日に日に大きくなって、食べ盛りとはいえ異常な食欲を見せてどんどん太っていくわけですから、少なくとも「生まれるまで気づかない」ということはあり得ません。

出産シーンがいちばんのクライマックスですが、それにしても小学生だけで無事にこなせるほど甘いものではなく、失礼ながら、さそうあきら氏はどこまでリアルに取材して描いたんだろう、と思ってしまいました。

コミック『コドモのコドモ』の全体の感想

小学生の妊娠を正面から描いたコミック『コドモのコドモ』。リアリティが足りない部分もありますが、子どもの気持ちがリアルに描写されていますので、御両親世代にもぜひとも御覧いただきたい1本です!

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Posted by media-freak