ネタバレあり!映画『ズートピア』のあらすじと見どころ!感想も!

2019年7月11日アニメ, ディズニー, ヒューマン, 上戸彩, 森川智之, 洋画, 高橋茂雄

2016年の大ヒット作となったディズニー作品。上戸彩をメインの吹替キャストに据え、森川智之、竹内順子、玄田哲章という実力派声優が脇を固めています。女性差別、薬物問題、多様性の確保……わかりやすいストーリーのなかに複雑な社会問題が織り交ぜられており、大人から子どもまで幅広く楽しめる作品になっています。

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作品タイトル 「ズートピア」
制作年 2016年
劇場公開 2016年4月23日
制作国 アメリカ
監督 バイロン・ハワード
リッチ・ムーア
製作 クラーク・スペンサー
キャスト※カッコ内は吹替版 ジュディ・ホップス ジニファー・グッドウィン(上戸彩)
ニック・ワイルド ジェイソン・ベイトマン(森川智之)
チーフ・ボゴ イドリス・エルバ(三宅健太)
クロウハウザー ネイト・トレンス(高橋茂雄)
ベルウェザー副市長 ジェニー・スレイト(竹内順子)
ライオンハート市長 J・K・シモンズ(玄田哲章)

映画『ズートピア』のあらすじまとめ!

動物たちが高度な文明社会を築いた世界「ズートピア」を舞台に、ウサギの女の子ジュディが夢をかなえるために奮闘する姿を描いたディズニーアニメーション。監督は「塔の上のラプンツェル」のバイロン・ハワードと「シュガー・ラッシュ」のリッチ・ムーア。どんな動物も快適な暮らしができる環境が整えられた世界。各々の動物たちには決められた役割があり、農場でニンジン作りに従事するのがウサギの務めだったが、ウサギの女の子ジュディは、サイやゾウ、カバといった大きくて強い動物だけがなれる警察官に憧れていた。警察学校をトップの成績で卒業し、史上初のウサギの警察官として希望に胸を膨らませて大都会ズートピアにやってきたジュディだったが、スイギュウの署長ボゴは、そんなジュディの能力を認めてくれない。なんとかして認められようと奮闘するジュディは、キツネの詐欺師ニックと出会い、ひょんなことからニックとともにカワウソの行方不明事件を追うことになるのだが……。第89回アカデミー長編アニメーション賞受賞。

引用元:映画.com

映画『ズートピア』のネタバレと評価!

ディズニー作品の中でもストーリーが複雑で、テーマ性が深いと注目されている映画『ズートピア』。中盤から結末までの展開をふたつに分けて解説していきます!

オッタートン誘拐事件から最初の犯人逮捕

ウサギのジュディとキツネのニック。見た目も性格も正反対のふたりが初めてコンビを組むことになったのは、「オッタートン誘拐事件」でした。オッタートンという名のカワウソを捜してほしいと依頼されたジュディは持ち前の機転と要領の良さで大きな手掛かりとなる「マンチェス」にたどり着きます。

マンチェスの証言やここ最近街で増えている目撃証言から、ジュディは、「おとなしいはずの市民たちがある日突然狂暴化する」という現象を知ります。狂暴化した市民たちは動物としての本能を取り戻し、普段とは全くの別人となって周囲を威嚇し、場合によっては暴力をふるうなどのトラブルを引き起こしている、とのことでした。

そして、狂暴化した市民たちが奇妙な遠吠えから一カ所に引き寄せられている、という情報をつかんだジュディとニックは、やがて彼らがとらわれている「秘密の牢獄」にたどり着きます。秘密の牢獄には何と、オッタートンもとらわれていたのでした。

さらに驚くことに、狂暴化した市民たちを牢獄に閉じ込めていたのはほかでもない、ライオンハート市長でした。ライオンハート市長は市民が次々と狂暴化していく現象を知り、「肉食動物と草食動物の共生」という理念が揺らぐことを恐れ、付け焼き刃で野獣化した市民たちを閉じ込めることにしたのでした。

ジュディのお手柄によってライオンハート市長は逮捕され、後任としてベルウェザー副市長が市長に昇格します。オッタートンももとの優しい性格に戻り、事件は晴れて解決したかに見えたのですが……。

原因の究明から真犯人逮捕

オッタートンたち狂暴化した市民たちが解放され、ライオンハート市長が逮捕されたにもかかわらず、街に以前のような平和が戻ることはありませんでした。その原因の一端をつくったのは、あろうことかジュディ本人。ライオンハート市長の事件後の記者会見でジュディが肉食動物の凶暴性を強調したことから肉食動物たちは猛反発。草食動物のほうも過度に肉食動物を恐れるようになり、街全体が確実に荒れていきます。

記者会見の一件で、ジュディとニックの対立も表面化。頼れるパートナーを失ったジュディはすっかり警察官としての自信を喪失。これ以上仕事をつづけることはできないと、アイスクリーム屋を営む実家に戻ります。

しばらくは実家でおとなしく家業を手伝っていたジュディですが、ある日、ひょんなことから「奇妙な花」の存在を知ります。

その花を食べたり、匂いを嗅いだりした市民はたちまち理性を失い、ただの野獣と化してしまう……。

オッタートンもきっとこの花のせいで豹変したに違いないと確信するジュディは都市部へ戻り、ニックとも再会。奇妙な花に含まれた「夜の遠吠え」を高値で売りさばいていたイタチを問い詰め、「夜の遠吠えのエキスを抽出した銃弾で肉食動物を撃ち、狂暴化させている連中がいる」ことを聞き出します。

ニックの機転もあり、何とか「夜の遠吠え」を持ち出すことができたふたり。証拠を提出するために警察署へ急ぐふたりを呼びとめたのは、ベルウェザー新市長でした。

「夜の遠吠え」をめぐる一連の事件の黒幕は、ベルウェザー新市長だったのです。ベルウェザーは日頃から、女性だからというだけで雑用や補佐役しかまかせてもらえない現状に不満を感じ、ライオンハート市長を貶めるために肉食動物を次々に狂暴化させていたのでした。

ベルウェザーによって一時は野獣化させられそうになるニックでしたが、実はそれもフェイク。ジュディの機転もあって見事にベルウェザーを逮捕。すべての悪事が暴露され、街にはまた平和が戻ってきたのでした。

映画『ズートピア』の見どころは?

「子ども向けとは思えない!」といわれるほど複雑なストーリー展開と深すぎるテーマ性で話題となった映画『ズートピア』には、皆さんにぜひともお伝えしたい見どころがたくさんあります。

薬物問題

事件のキーポイントとなった植物「夜の遠吠え」は間違いなく、ドラッグ問題のメタファーとして描かれています。善良で心穏やかだった市民たちが突如として狂暴化する描写は大人から見てもかなりリアルで、子どもたちにとってはきっとホラー映画よりも恐ろしかったでしょう。

個人的には正直、「ディズニー映画でここまでやるか」という感じだったのですが、天下のディズニーだからこそ、扱いにくいテーマを違和感なく伝えられるのかもしれませんね、

根強い女性差別

ありきたりなファミリー映画ならきっと、最初の事件が解決してライオンハート市長が逮捕された時点で「めでたしめでたし、ハッピーエンド」となっていたでしょう。

そうした結末にせず、あえてオチを2段階にしてストーリーを複雑化させたのは、ディズニー作品として、「女性差別」という社会問題を正面から取り上げ、子どもたちに伝えたかったからではないでしょうか。

副市長、という一見華やかな立場にありながら、雑用ばかりの毎日に日々不満をつのらせていたベルウェザー。一方、ジュディもまた違反切符切りばかりの毎日に半ば飽き飽きしていましたが、彼女のほうはきちんと仕事にやりがいを見出し、決して自分を見失わず、着実にキャリアを積み重ねていきます。

ジュディとベルウェザー。同性でありながら、正反対の人生を歩むことになったふたり。彼女たちの関係性は、現代を生きる私たちに多くのことを問いかけています。

 

映画『ズートピア』の全体の感想

子ども向けながら、たくさんのテーマが詰め込まれたディズニー映画『ズートピア』。グラフィックもきれいですし、大人にとっても考えさせられる内容になっていますので、ぜひともチェックしてみてください!

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作品タイトル 「ズートピア」
制作年 2016年
劇場公開 2016年4月23日
制作国 アメリカ
監督 バイロン・ハワード
リッチ・ムーア
製作 クラーク・スペンサー
キャスト※カッコ内は吹替版 ジュディ・ホップス ジニファー・グッドウィン(上戸彩)
ニック・ワイルド ジェイソン・ベイトマン(森川智之)
チーフ・ボゴ イドリス・エルバ(三宅健太)
クロウハウザー ネイト・トレンス(高橋茂雄)
ベルウェザー副市長 ジェニー・スレイト(竹内順子)
ライオンハート市長 J・K・シモンズ(玄田哲章)