ネタバレあり!映画『バケツと僕』のあらすじと見どころ!感想も!

ヒューマンドラマ, 小説原作, 徳永ゆうき, 杉田かおる, 紘毅

ノンフィクションライターとして知られる北島行徳氏の小説「バケツ」を、初監督作品となる石田和彦監督が映画化。軽度の知的障害をもつ青年と施設職員の交流をリアルな目線で描き出します。

『バケツと僕』を家でじっくり楽しむならコチラ!



作品タイトル 「バケツと僕」
制作年 2017年
劇場公開 2017年3月3日
制作国 日本
監督 石田和彦
脚本 北島行徳
山田耕大
石田和彦
竹山昌利
原作 北島行徳(「バケツ」)
キャスト 神島大吾 紘毅
里谷和人(バケツ) 徳永ゆうき
黒田凛 岡本玲
里谷美由紀 竹島由夏
高田梅子 二木てるみ
山崎緑 杉田かおる

映画『バケツと僕』のあらすじまとめ!

養護施設で働く主人公と軽度の知的障害を持つ少年の友情を描いた北島行徳の小説「バケツ」を、前川清の長男でシンガーソングライターの紘毅と演歌歌手の徳永ゆうき主演で映画化。養護施設で働くことになった神島は軽度の知的障害を持ち、盗癖のある「バケツ」というあだ名の15歳の少年と出会う。母親から虐待を受け、捨てられて施設に入ったバケツは、唯一の兄弟からも見放され、施設からも追い出されてしまう。神島はそんなバケツを引き取り、面倒をみることになるのだが……。神島役を紘毅、バケツ役を徳永がそれぞれ演じる。監督は小林政広、本木克英作品などで助監督を務め、本作が監督デビューとなる石田和彦。

引用元:映画.com

映画『バケツと僕』のネタバレと評価!

とある障害者の入所施設に新人職員として採用された神島大吾(紘毅)。支援員としての仕事に熱意をもって取り組む彼は、施設の入所者で軽度の知的障害をもつバケツこと里谷和人(徳永ゆうき)との交流を深めます。一見純朴に見えるバケツでしたが、幼い頃から母親に虐待され、兄弟からも見放され、居場所を失った挙句施設に入った、という暗い過去がありました。

規律に厳しい先輩職員の山崎緑(杉田かおる)に時折反発しながらも、バケツや他の入所者とも少しずつうちとけていく大吾でしたが、あるトラブルがきっかけでバケツが深刻な事件を起こし、施設から追い出されてしまいます。

いよいよ行き場を失ったバケツを責任感から引き取ろうとする大吾。まずはバケツの姉・美由紀のもとを訪ね、バケツと一緒に暮らしてもらえないかと頼み込みますが、美由紀にはすでに深い関係の彼氏がおり、バケツを引き取ることはできないと突っぱねられます。

その間にもバケツとの共同生活はつづいていきますが、バケツの盗癖やギャンブル好き、逃走癖に度々頭を悩ませる大吾。知り合いの黒田凛(岡本玲)の力を借りてバケツの引き取り先を探していたその矢先、バケツがついに本格的に家出をし、行方をくらましてしまいます。

実はバケツは、行き倒れになった母親にひと目会うために、母親が行きそうな場所を片っ端から訪ね歩き、街をさまよっていたのでした。

空腹と極度の疲労から動けなくなっていたバケツを道ばたで発見する大吾。ふたりのあぶなっかしい共同生活はまだまだつづいていくのでした。

映画『バケツと僕』の見どころは?

たんなる福祉映画の枠にはとどまらない映画『バケツ』には、皆さんにぜひともお伝えしたい見どころがたくさんあります。

徳永ゆうきのリアルな演技!

この作品でバケツを演じるのは、若手演歌歌手として注目されている徳永ゆうき。バラエティ番組にも出演し、すっとぼけた味を出している彼ですが、映画『バケツ』では障害のある青年を見事に熱演。こわがりだけど意地っ張り、頑固だけど思いやりがある、というバケツの複雑なキャラクターをとても自然に演じています。

ギャンブルの誘惑に負けて大吾の財布からお金を盗み、大吾にこっぴどくしかられてしゅんとするバケツは可愛らしくもあり哀しくもあり、人間味満点でした。

障害をテーマにしたフィクション作品というと、ネガティブな部分をカットしてハッピーエンドに仕上げるものですが、『バケツ』は冒頭からラストまでリアルな目線で描かれており、思わず目をそむけたくなるような暗い現実もきっちりと盛り込まれています。

人物造形が丁寧

障害をテーマにしたフィクション作品というと、ネガティブな部分をカットしてハッピーエンドに仕上げるものですが、『バケツ』は冒頭からラストまでリアルな目線で描かれており、思わず目をそむけたくなるような暗い現実もきっちりと盛り込まれています。

特に強烈だったのは、杉田かおる演じる山崎緑のキャラクターですね。施設の規律を何よりも重んじ、「規律を守るためなら体罰もやむなし」というスタンスで子どもたちに接する緑は完全にコンプライアンス違反ですが、彼女の置かれてきた状況を考えると、一概に悪だとも決めつけられないような気もします。

バケツの姉・美由紀もストーリーをささえる重要人物です。大吾がどんなに頼み込んでもバケツを引き取ろうとしない美由紀は一見すると冷たいようにも感じますが、「兄弟には兄弟の人生がある」ということを訴えたかったのかもしれません。

映画『バケツと僕』の全体の感想

知的障害をもつ青年と施設職員の交流を描いた映画『バケツ』。すっきりするハッピーエンドではありませんが、前向きな主人公たちのさりげないユーモアにほっとさせられる1本です。

『バケツと僕』を家でじっくり楽しむならコチラ!



作品タイトル 「バケツと僕」
制作年 2017年
劇場公開 2017年3月3日
制作国 日本
監督 石田和彦
脚本 北島行徳
山田耕大
石田和彦
竹山昌利
原作 北島行徳(「バケツ」)
キャスト 神島大吾 紘毅
里谷和人(バケツ) 徳永ゆうき
黒田凛 岡本玲
里谷美由紀 竹島由夏
高田梅子 二木てるみ
山崎緑 杉田かおる