ネタバレあり!映画『ツナグ』のあらすじと見どころ!感想も!

大野いと, 小説原作l, 松坂桃李, 桐谷美玲, 樹木希林, 橋本愛, 辻村深月, 遠藤憲一

近年では『不能犯』、『娼年』など話題作に多数出演している松坂桃李の主演作。満月の夜にたった一度だけ生者と死者を現世で引き合わせることのできる能力をもつ青年の葛藤と交流をリリカルに描いた、感動のファンタジー映画です。

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作品タイトル 「ツナグ」
制作年 2012年
劇場公開 2012年10月6日
制作国 日本
監督 平川雄一郎
製作指揮 城朋子
原作 辻村深月(「ツナグ」)
キャスト 渋谷歩美 松坂桃李
渋谷アイ子 樹木希林
日向キラリ 桐谷美玲
土谷功一 佐藤隆太
畠田靖彦 遠藤憲一
秋山定之 仲代達矢

映画『ツナグ』のあらすじまとめ!

直木賞作家・辻村深月による同名小説を映画化したヒューマンドラマ。大切な人を亡くした者と死者を一度だけ再会させる仲介人「ツナグ」という職業を通じて、他人の人生に深くかかわっていく青年の葛藤と成長を描く。一見するとごく普通の男子高校生・歩美は、祖母アイ子からツナグを引き継ぐ見習いとして、死者との再会を望むさまざまな人と出会っていく。しかし、死者との再会が救いになるのか、人生は変わるのか、次第に自身の行為に疑問を抱くようになる。映画「麒麟の翼」、NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」など話題作への出演が続く注目の俳優・松坂桃李が、初の単独主演。祖母アイ子役の樹木希林のほか、佐藤隆太、桐谷美玲、橋本愛、八千草薫、仲代達矢らが共演。監督は「ROOKIES 卒業」の平川雄一朗。

引用元:映画.com

映画『ツナグ』のネタバレと評価!

さまざまな人の依頼にこたえ、「ツナグ」としての任務をこなしていく歩美でしたが、あることがきっかけで「ツナグ」としての仕事に疑問をもつようになります。

歩美の両親は彼が幼い頃に亡くなっていました。亡くなった時の状況から、親戚たちの間では、「父親の浮気を疑った母親が口論の末に逆上した父親から刺し殺され、父親も自殺した」と噂されていましたが、両親の仲の良さを知っていた歩美はその話を受け入れることができません。

歩美の心中を察した祖母・アイ子は、両親が亡くなった真相について話して聞かせます。

歩美の父・亮介もまた「ツナグ」でした。アイ子からツナグを譲り受けた亮介はそのことを妻の香澄や歩美に話すことなく、死者を呼び寄せる任務をつづけていました。

ある日、香澄はふとしたきっかけで、ツナグの儀式で不可欠となる銅鏡をのぞいてしまいます。その銅鏡はツナグを譲り受けた者以外は決してふれてはいけないとされ、もしもツナグ以外の人間がのぞいてしまったら必ず死がおとずれると伝えられていました。

両親の死の真相を知った歩美はあらためて、アイ子から銅鏡を譲り受けることを決意します。そして歩美もまた「ツナグ」のひとりとして、アイ子や亮介と同じ道を歩みはじめるのでした。

映画『ツナグ』で描かれる3つのストーリー

原作に忠実に描かれた『ツナグ』はオムニバスのような構成になっており、3つのストーリーが交錯するかたちで進んでいきます。

親子3代の感動ストーリー

工務店経営の畠田靖彦(遠藤憲一)は、思春期の息子との関係性に悩みながら、単調な日々を送っていました。

靖彦には数年前に亡くなった母親のツル(八千草薫)に関して、あるひとつの心残りがありました。ツルは晩年病魔に侵されていましたが、靖彦は母親に負担をかけまいとあえて病名を告知せず、隠し通したままツルを見送ったのでした。靖彦の息子はそんな父親の嘘に反発し、親子の間に確執が生まれています。

「土地の権利書のありかを知りたい」

はじめは表向きの理由で歩美に依頼を出す靖彦。しかし、実際にツルと向き合うと想い出とともに本音があふれ出ます。

「母ちゃんは……死ぬときに後悔してないか?」

息子として悪いことをしたのではないか……涙ながらに問いかける靖彦に、ツルはやさしく頭を振ります。

「そんなことあるもんか。あんたは優しい子だからね」

ツルの一言に、ようやく長年の重荷を下ろした靖彦。ひとりの息子に戻った靖彦に、ツルは、孫(靖彦の息子)もあんたに似て優しい子だから長い目で見て育ててやりなさいと伝えます。

息子の長所にあらためて向き合うことを決意した靖彦は、ツルの言葉通り、息子との関係を少しずつ見直していくのでした。

青春の後悔

歩美のクラスメイトである嵐(橋本愛)と御園(大野いと)は親友同士。演劇部に所属する嵐は次回公演の「桜の園」で主役級の役に立候補し、実力から考えてほぼ確実に自分が選ばれるだろうと張り切ります。

しかし、普段なら引っ込み思案で目立つことが嫌いなはずの御園がなぜか今回にかぎって同じ役に立候補。嵐とはライバル同士になります。

まあ、いいわ。正々堂々勝負しても御園にはかなうはず……演技に関してはひたむきな嵐でしたが、ある日、御園が部室で他の部員たちに「嵐なんかかなうもんか」と笑いながら話しているのを聞いてしまいます。友情にひびが入る瞬間でした。

悶々とした思いを伝えきれず、イライラする嵐。彼女はふと、ある日の登校途中に道路脇のホースから水が垂れ流されていたのを思い出します。

「あの水が凍れば御園が自転車で転び、ケガくらいはするかもしれない」

淡い嫉妬と静かな復讐心に突き動かされた嵐は、学校帰りにそっと問題の家の蛇口を開けたままにしておきます。

そして、翌朝。嵐たち全校生徒に届いたのは、御園が自転車で登校途中に交通事故で亡くなった、という報せでした。

「私が蛇口を開けたせいで、御園は……」

「親友」の死の真相を確かめたい。そして、身勝手すぎる殺意についてすべてを謝りたい。

御園ともう一度話すため、ツナグに依頼を出す嵐。

クラスメイトの歩美がツナグであることに戸惑いを隠せない嵐でしたが、御園が会うことを承諾した、という報せを受け、指定されたホテルへ向かいます。

ホテルの部屋で御園と対面した嵐は、自分の犯した罪について洗いざらい打ち明けようとしますが、御園から他愛のない話ではぐらかされ、真相を打ち明けるタイミングを失ってしまいます。

御園と別れた後、嵐は歩美から御園からの伝言を聞かされます。

「道は、凍ってなかったよ」

御園がすべてに気づいていたことを察した嵐は、深い後悔の念にさいなまれ、今度こそちゃんと謝りたいからもう一度だけ御園に会わせてほしいと歩美に懇願します。しかし、死者に会えるのはたった一度きりであることからふたたび会うことはできず、「御園に謝れなかった」という深い後悔が残ったのでした。

御園の死から数日後、嵐は演劇部の仲間から、「あの日」の部室での会話について聞かされます。

「御園は、(私は嵐にはかなわないよ)と言いたかったんじゃないかな」

御園が嵐にひどいことを言うはずないじゃない。親友の死を悔やんでやまない嵐に、彼女はそっと言い添えます。御園はずっと嵐の才能を認めていたのだと、御園が死んだのは嵐のせいではないのだと……。

御園が死んでしまった今、真相は誰にもわかりません。ただし、ふたりの絆が本物であったことは確かです。

7年越しのプロポーズ

土谷功一(佐藤隆太)は7年前のある日、夜の繁華街を歩いていた日向キラリ(桐谷美玲)と出会います。キラリの一目ぼれからふたりは交際に発展し、功一はキラリにプロポーズをします。

しかし、幸せは長くつづきませんでした。プロポーズが成功し、結婚式の段取りを考えはじめていた矢先、「友達と旅行に行ってくる」と言い残したきり、彼女は功一のもとから姿を消してしまいます。

「やっぱり、あれは詐欺だったのか」

ネガティブな想像によって自分を無理やり納得させてきた功一でしたが、キラリの安否を確かめたいという思いから、歩美にツナグの依頼を出します。しかし、それは功一にとって、キラリの死を受け入れることになる複雑な選択でした。

そして、再会の当日。ホテルのすぐそばまできていた功一は不安と恐怖から逃げ出してしまいますが、歩美の説得もあり、キラリと向き合うことに。

7年ぶりに再会したキラリは、プロポーズで功一が渡したエンゲージリングをはめていました。再会を喜ぶ功一に、キラリは、自分がもうすでに死んでいることを伝えます。

7年前のあの日、キラリは結婚式の前に熊本の実家に帰り、両親にきちんと結婚の報告をしようとしていました。しかし、その途中でフェリー事故に巻き込まれ、還らぬ人になってしまいます。

「7年間ずっと、愛していたんだよ」

キラリはやっぱり、自分が思っていた通りのキラリだったんだ……長すぎる空白をようやく埋めた功一は、あらためてキラリへの愛を誓います。功一の変わらぬ愛に涙しつつも、「私のことなんか忘れて、さっさと幸せになってね」と告げるキラリ。

朝日とともにキラリは消えてしまいましたが、彼女への愛は功一の胸に永遠に刻まれるのでした。

映画『ツナグ』の全体の感想

直木賞作家・辻村深月らしいハートフルでファンタジックな世界観が堪能できる映画『ツナグ』。まだまだ初々しい松坂桃李も注目ポイントですので、イケメン好きの皆さんにもぜひおすすめしたい1本です!

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作品タイトル 「ツナグ」
制作年 2012年
劇場公開 2012年10月6日
制作国 日本
監督 平川雄一郎
製作指揮 城朋子
原作 辻村深月(「ツナグ」)
キャスト 渋谷歩美 松坂桃李
渋谷アイ子 樹木希林
日向キラリ 桐谷美玲
土谷功一 佐藤隆太
畠田靖彦 遠藤憲一
秋山定之 仲代達矢