ネタバレあり!映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』のあらすじと見どころ!感想も!

2019年8月20日こんな夜更けにバナナかよ, ボランティア, 大泉洋., 映画l, 渡辺一史, 障害l

2018年12月28日より全国で劇場公開され、公開直後からメディアでも話題となった映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』。個性派にして演技派、大泉洋さんが実在する難病の男性を見事に演じきったことで高く評価されました。気になる映画のあらすじと見どころをお伝えします!

『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』は、ノンフィクション作家・渡辺一史氏によるドキュメンタリー「こんな夜更けにバナナかよ」の映画化作品です。進行性の難病を患いながらも病院を飛び出し、北海道で自立生活を営む鹿野靖明氏にスポットをあて、自由奔放な彼の半生と彼を支えるボランティアスタッフとの交流をユーモラスに描いています。

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作品タイトル 「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」
制作年 2018年
劇場公開 2018年12月28日
監督 前田哲
脚本 橋本裕志
原作 渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ」
キャスト 鹿野靖明 大泉洋
安室美咲 高畑充希
田中久 三浦春馬
高村大助 萩原聖人
鹿野清 竜雷太
鹿野光江 綾戸智恵

 

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』のあらすじまとめ!

年齢とともに全身の筋肉が衰え、体の自由が奪われていくという難病に侵された鹿野靖明氏。障害者が地域で自立することなど不可能だと言われていた1980年代に、彼はあえて病院を飛び出し、ボランティアスタッフとともに自立生活を営むことを選びました。

自分を遠慮なく主張し、ときに傍若無人に見える振る舞いでボランティアスタッフを振りまわす鹿野氏。互いに傷つき、互いに認め合いながらいつしかともに成長していく鹿野氏とボランティアスタッフたち。

映画では主人公の鹿野氏を人気俳優の大泉洋が演じ、彼に振りまわされる学生ボランティアを高畑充希、三浦春馬が演じています。

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』のネタバレと評価!

ボランティアスタッフと鹿野靖明氏のふれあいをリアルな目線で描いた『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』。本作は、すでに鹿野氏の自立生活が軌道に乗ってから彼が亡くなるまでの数年間を描いています。

大勢のボランティアスタッフに支えられながら自由を満喫していた鹿野氏。しかし、新たなボランティアスタッフとして安室美咲(高畑充希)が入ってきた時から、鹿野氏とボランティアスタッフの関係性が少しずつ変わりはじめます。

はじめのうちは鹿野氏を「ただ自分勝手な障害者」としか見ていなかった美咲も、鹿野氏のユーモアや人間性、自由への信念にふれるにつれ、徐々に彼をフランクな目線で受け入れられるようになります。

久(三浦春馬)への恋心、ボランティアとしての責任感、そして、鹿野氏からの突然のプロポーズ……。

鹿野氏にスポットをあてながらも、彼を取り巻くボランティアスタッフの細かい心の動きをきちんととらえているところに、『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』の魅力はあります。

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』は公開から1カ月で10億円以上の興行収入を記録し、観客の総動員数も83万人を超えました。

原作本(『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』、2003年刊)を読んだ人や、この映画をきっかけに鹿野氏を知った人がこの映画に期待を寄せているようです。

難病の実在人物を主人公にした映画ですが、主演の大泉洋の演技力もありシリアスになりすぎることもなく、むしろコメディ映画として素直に楽しめた、という声も少なくないようです。

また、「日本の障害者福祉の移り変わりがわかった」という意見も多く、介護職のプロとして働いている人にとっても、障害をもつ当事者にとってもこの映画は考えさせられる作品になったようです。

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』の見どころは?

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』には、皆さんにぜひお伝えしたい見どころがたくさんあります。

愛すべき鹿野氏の人柄

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』のメインはもちろん、鹿野靖明氏です。自由を望み、自由を愛し、自由に憧れた鹿野氏。

「進行性筋ジストロフィー」という、加齢とともに全身の筋肉が衰えていく難病を患った彼。1日、1日と筋力が低下し、着実に死にむかっていくのを自覚する日々にはきっと、本人にしかわからない恐怖と不安があったでしょう。

けれど、鹿野氏は決して怯えませんでした。内心の不安を押し隠してでも明るくユーモラスに振る舞うことでみずからの生き方を伝える道を選んだのです。

「自由がない人生なんて、僕にとっては死んだも同じです!」

病院の先生にさえ(自立したい)という信念を貫いた鹿野氏。自由をどこまでも愛した彼の生き方は、2019年の今もなお私たちに大切なテーマを問いかけてくれます。

個性的すぎるボランティアスタッフ

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』のもうひとつの主役は、ボランティアスタッフです。

自由奔放な鹿野氏に負けず劣らず、彼を支えるボランティアスタッフたちもまた個性的なんです!

この映画で主軸になる安室美咲は、福祉にも介護にも一切興味がない、ごく普通の女子大生。「恋人の久に誘われた」というだけの理由で入った美咲は、鹿野氏に対してもときにクールな視線を投げかけます。

ボランティアの面では先輩にあたる久は美咲をさりげなくサポートし、鹿野氏の信念を伝えようとしますが、美咲の気持ちが自分から次第に離れていくのを知り、次第にボランティア活動に対して疑問を抱くようになります。

若い学生ボランティアを温かく見守る社会人スタッフ。自立生活をエンジョイする鹿野氏を陰ながら支えつづける両親。医療のプロとして鹿野氏を見守りつづける病院の主治医……。

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』は鹿野氏の半生を追いかけたドキュメンタリー映画であり、同時に、彼を取り巻く個性的な面々の人間ドラマでもあるのです。

命よりも自由を!鹿野氏の強い信念

ときにケンカをしながらも、100人を超えるボランティアスタッフとともに自立生活を維持してきた鹿野氏。

しかし、病魔は着実に進行し、ある日、彼は重度の呼吸困難によって意識不明に陥ります。何とか一命をとりとめた鹿野氏。しかし、心肺機能が著しく低下し、自力ではもはや声が出せない状態に。

やむを得ず気管切開手術を受け、声を失ったかに見えた鹿野氏。しかしながら、彼は懸命に声を手に入れる方法を摸索し、ボランティアスタッフの協力を得て自分の力で発声し、言葉を伝える道を切り開いたのです。

主治医から余命宣告を受けながら、それでも「自由に生きること」にこだわり抜いた鹿野氏。命をかけた彼の挑戦はまわりを突き動かし、「自由とは何か」ということを熱く問いかけています。

映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』の全体の感想

鹿野氏の自由奔放な生き方をありのままに伝えた映画『こんな夜更けにバナナかよ~愛しき実話~』。飄々とした演技の大泉洋がハマり役でしたね。

今現在障害を抱えていて、「自由がほしい!」と真剣に思っている人、障害のある人を現在進行形で支えている人、「ボランティアって何?」と悩んでいる人……障害をもっている人もそうでない人も気軽に観てほしい1本です!

作品タイトル 「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」
制作年 2018年
劇場公開 2018年12月28日
監督 前田哲
脚本 橋本裕志
原作 渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ」
キャスト 鹿野靖明 大泉洋
安室美咲 高畑充希
田中久 三浦春馬
高村大助 萩原聖人
鹿野清 竜雷太
鹿野光江 綾戸智恵

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